芝浦工業大学土木工学科 マテリアルデザイン研究室 本文へジャンプ
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研究室で主として取り組んでいるテーマ
(1)セメント材料、エコマテリアル
  セメント水和、混和材の反応機構、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、その他副産物、再生骨材等
(2)コンクリートの耐久性
  塩分浸透、中性化、鉄筋腐食 など
(3)施工支援
  養生の影響度、吹付けモルタル、かぶりコンクリート など
(4)耐久性メカニズム
  空隙構造、遷移帯 など
(5)構造物のメンテナンス
  実構造物の調査 など
(6)その他

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2015年度

研究室で取り組んでいる研究

【新材料】
機能性骨材を用いた塩分固定化性能の向上検討
(B4:増田,デンカ)

コンクリートの寿命を左右する塩分の浸透を抑制するための一つの方法として、塩化物イオンを水和物に固定化してしまう方法がある。この機能をさらに向上させるべく、骨材に固定化機能をもたせた機能性骨材が開発された。ここでは、実際にコンクリートにしてその機能を確かめるとともに、何が起きているのかを化学的に明確にする。

 
研究成果

【新材料】
□X-Seedによる養生低減効果と耐久性能把握

(B4:末木,前田建設工業・BASFジャパン)

●無機材料を用いた凝結促進剤が開発された。メーカーによりその効果は公表されているものの、高炉スラグの含有量が多いセメントでの効果は不明であり、また耐久性としてどの程度まで養生を省略できるか明確ではない。その実験的検証とともにこの薬剤がどこに働いているのか、化学的に検討を試みる。














研究成果
               

【再生骨材】
強制炭酸化により改質した再生骨材の利用化技術
   (B4:鈴木創太,東京テクノ)


●強制炭酸化により低品質の再生骨材が改質することは、明確になっている。そこで、コンクリートの品質を確保する上で、この改質骨材をどの程度まで利用することが可能なのか?コンクリートの強度と長さ変化、凍結融解抵抗性とともに実験的に検証する。

                  研究成果

【材料】
各国の混和材料の物理特性の把握
        (M1:伊藤・太田)

●アジア各国で用いられている高炉スラグ微粉末およびフライアッシュは、日本のそれと物性や化学組成が異なる。今後日本を含めたアジア各国でも混和材の大量使用を促進するために、各国のセメントを含めた材料を入手し、強度や断熱温度上昇、耐久性について整理する。

 


【耐久性】
遷移帯の物質透過性能—コンクリートとモルタルの物質透過性
(B4:田篭,日鉄住金高炉セメント)

●コンクリートは、モルタルと粗骨材で構成される。モルタル部分が同じであれば、劣化原因物質の浸透は、モルタル部の拡散・浸透により同等なのか、物質を透過しない骨材の分だけ抑制されるのか、はたまた、骨材界面の遷移帯部により浸透しやすくなるのか?明確でないメカニズムを独自の方法で検討する。

  研究成果

【耐久性】
□実構造物の中性化進行メカニズムの解明
   (M2:本名,建築学会・科学研究費)

●中性化進行は、その環境により大きく異なり、雨がかりの有無や炭酸ガス濃度の違いなど様々な環境で同じコンクリートでも速度が違う。ここでは、促進試験との対比を用いながら、実環境における各種セメントの中性化進行を化学分析試験を用いて分析し、中性化メカニズムを検討する。


            研究成果   

【耐久性(劣化予測)】
□鉄筋腐食によるかぶりコンクリートのひび割れ特性に関する研究

        (研究員:前原(東急建設))

●鉄筋コンクリート構造物の代表的な劣化現象として、中性化、塩害よる鉄筋腐食に伴うひび割れ、剥離・剥落があげられる。中性化と塩害では、それぞれ劣化因子が異なるため、腐食速度、鉄筋の腐食生成物および腐食膨張率に影響を及ぼすものと考えられる。それらを考慮してかぶりコンクリートのひび割れ発生メカニズムを解明し、高精度な構造物の劣化予測手法を構築する。


       

【施工】
□現代コンクリートの最適振動締め固めの検討

      (B4:鈴木悠平,エクセン)

●コンクリートは近年、流動化が望まれ、高流動や中流動などのコンクリートも利用されてきている。一方で締め固めに用いるバイブレーターも高度化しているものの、施工指針はあまり変わっていない。現代のコンクリートに最適な振動締め固めとは?実験的に検証する。




                           研究成果

【施工】
電気伝導度による強度推定と空隙構造把握

          (B4:寺内,飛島建設)

●電気伝導度がコンクリートの水分を計測し、セメントの水和反応とほどよい相関が得られ強度推定も可能である。しかし、時事刻々と変化する空隙構造とその空隙内に存在する水分が水和により消費される状況で計測される電気伝導度は何を意味しているのか?実験により考察する。


                         研究成果

【施工】
材料による吹付けモルタルの最適化に関する検討

        (B4:田中,アイビック)

●法面などのモルタル吹付けは従来から職人の施工技術で実施されている。しかし、近年では剥落防止用の金網の設置などの制約や職人の人材不足などにより簡単に技術伝承ができない状況である。そこで、材料側での改良により安定した吹付けを可能にするために求められる材料要求性能とは?実験とヒアリングを通して明確にする。




                    研究成果

【施工】
四電極法を用いたコンクリートの施工管理手法の確立
            (研究員:三坂(佐藤工業))

●本手法は、あらかじめ型枠に電極を設置した後にコンクリートを打設し、コンクリート内部に電極を埋設する。この電極に電気を流し電気抵抗を測定することで、現在の圧縮強度、将来的な材齢28日の圧縮強度や耐久性(中性化速度係数等)を推定することができる。これによりコンクリートに必要な性能を確保することができ、適切な養生終了時期を判断することが可能となる。



    

【補修材】
4電極法を用いた断面修復材の施工管理手法の構築

         (B4:寺尾,コンステック)

●断面修復材は多く提供されているが、その施工管理や養生日数などについての検討は少ない。せっかく補修を施しても補修がうまくいかない場合には、補修の意味がない。そこで電気抵抗をもとに施工管理や養生管理が可能なのか、検討する。




                         研究成果

【システム】
GISを用いたコンクリート構造物の劣化特定支援システム

  (M2:石田(安納研究室))

コンクリート構造物は様々な環境で建設され供用される。構造物の立地条件により材料提供、施工、劣化速度、維持管理と様々変化すると推測される。そこで、GISを用いて地図上でその留意点や劣化原因推定、劣化度のプレッシャーを判定できるシステムを構築する。




【施工】
トンネル覆工コンクリートの養生効果検討

             (担当:西武建設))

実トンネルを利用して、いくつかの養生を試みてその効果を検証する大規模実験。









 


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